こんにちは、現役公務員のミドニーです!
いつもご覧いただき、ありがとうございます。
今回のテーマは、産育休中は配偶者控除の対象?税の扶養申告を忘れたらどうする!?です。
産休や育児休業中は、税法上の夫の扶養に入ることはできるの?
もし扶養の申告を忘れていたことに気付いたら、どう対応したら良いのか?
見落としがちな産休育休中のお得なお金ネタについて、現役公務員ママがお伝えします!
育休中は税法上の扶養に入れる
税法上の扶養とは、すなわち配偶者(特別)控除のことです。
厳密には配偶者控除と配偶者特別控除の2種類があるのですが、この記事ではあえて区別する必要がないため、統一して「配偶者控除」と略して記載させていただきます。
配偶者控除とは、妻に収入が無いか、年間201万円以下の収入の場合に、扶養として認定することで、夫の所得税が安くなるという制度です。
フルタイム共働きなどの場合は妻の収入が201万円より多くなりがちなため、配偶者控除の対象外となるのが普通です。
しかし妻の育休中は、この配偶者控除に該当することがあります。
なぜなら、育休中にもらえる育児休業手当金は非課税収入だから。
非課税収入というのは、税法上の収入計算から除かれる収入のことです。
つまり育児休業手当金を沢山もらっていても、税金の扶養を考えるうえでは、妻の収入としてはカウントされないのです。
そのため、1月から12月の1年間に201万円以内の給与収入しかもらっていなければ、配偶者控除に該当します。
具体的な例でご説明します。
1年のちょうど真ん中である7月頃から育休に入った場合で、月給25万円を6ヶ月もらい、育休に入ってからは育休手当金15万円を6ヶ月もらったと仮定。
そうすると収入額は
給与:25万円✕6ヶ月=150万円
育休手当金:15万円✕6ヶ月=90万円
計240万円となります。
金額だけを見ると201万円という配偶者控除の収入上限を超えてしまってるように見えますよね。
しかし、配偶者控除を考えるうえでは育休手当金はノーカウントのため、収入は給与の150万円のみとみなされ、配偶者控除に該当するのです。
また、3年近く育休を取得していると、後半の2年間は給与ゼロ(育休手当金もゼロ)という状態なので、ほぼ確実に配偶者控除を受けることができます。
すなわち税法上の扶養に入れるのです。
ただし、妻に不動産収入や恒常的な株式収入があるような場合は、それらの収入も計算に含めて考える必要がありますので注意してください。
配偶者控除を受けるメリット
配偶者控除によって税金がどれくらい安くなるかは、夫婦それぞれの収入によって変わってきます。
例えば、育休中の妻が年収400万円の夫の扶養になった場合。
年間5万円くらい夫の税金が安くなります。
さらに夫の年収が高ければ高いほど、安くなる税金の額は大きくなります。
加えて、所得税が安くなると、所得税をもとに計算されている保育園の保育料も安くなるというオマケまであります。
育休を取得しているということは、すなわち子供の保育園入園を控えてること。
育休復帰後の毎月の保育料を安くするためにも、配偶者控除を申告しない手はありません。
ちなみに税法上の扶養以外にも、育休中に対象となる扶養の制度があります。
全く違うルールで扶養認定がされるため、詳しくは以下の記事で確認してみてください!
配偶者控除の申告を忘れた人の救済策
この記事を読んでる人の中には、
「今まで育休中の配偶者控除の申告なんてしていなかった!(泣)」
と後悔してる人もいるかもしれません。
でも安心してください!
配偶者控除は、5年間さかのぼって申告することが可能です。
申告を忘れてしまったとしても、さかのぼって申告をすることで、払いすぎた税金を取り戻すことができます。
手続きをする際は、お近くの税務署に相談しましょう。
税務署に出向く時は、以下の物を持参するとスムーズです。
夫婦それぞれの源泉徴収票
夫の通帳
ハンコ(シャチハタ印鑑不可)
産休中も税法上の扶養に入れるか
産休中に配偶者控除を受けられるかどうかについては、受けられる場合と受けられない場合があります。
配偶者控除というのは、1月から12月の1年間の妻の(夫でもですが)収入がいくらかということで判断をするものです。
産休の期間は長くても4ヶ月程度。
残りの8ヶ月の収入状況によって、産休を取得した年に配偶者控除を受けられるかは変わってくるのです。
例えば、産休を開始したのが9月の場合。
1月から8月までは通常のお給料を得ているため、その年は収入オーバーで配偶者控除の対象外となる可能性が高いでしょう。
一方で、1月から4月まで産休を取得し、5月以降は育児休業を取得したという場合。
5月から12月までは給与ではなく非課税収入の育児休業手当金をもらうことになり、税法上は無収入扱いになるため、配偶者控除に該当する可能性が高いです。
また、妻の職業によって産休中に支給されるお金の種類が異なるという点にも注意が必要です。
公務員の場合は、産休中も通常の給与が満額支給されます。
給与ですので、税法上の収入として計算に含めなければなりません。
そのため税法上の扶養を考える上では、産休は通常の勤務期間と同じ扱いで考える必要があります。
一方で、非公務員の場合は産休中に職場から給料が支給されず、出産手当金が支給されるケースがあります。
出産手当金は育児休業手当金と同じく、非課税収入です。
そのため配偶者控除の判定のため1年間の収入額を計算する際には、計算から除くことができます。
つまり税法上の扶養について考えるとき、産休期間を育休期間と同じように無収入期間として考えることができるのです。
ややこしいのでまとめると、産休期間中に支給されるお金が給料なのか出産手当金なのかで、税法上の収入として計算に入れるかどうかが変わってくるということです。
産休期間は3~4ヶ月ありますので、この期間の収入がゼロカウントなのか満額カウントなのかというのは、産休を取得した年に配偶者控除に該当するかどうかをを左右する大きなポイントになってきます。
この点だけを見ると、産休中に給料が支給されるよりも手当金が支給される方が、税金が安くなってお得です。
とはいえ、実際は出産手当金より給料額の方が多くもらえるので、トータル的には給料をもらえた方がお得ではあります。
産休育休中に配偶者控除を受けるための手続き
妻が配偶者控除を受けられる場合には、どのような手続きをとれば良いのか。
手続き自体はすごーく簡単です。
まず、実際に手続きをするのは夫です。
妻の側でやることは何もありません。
妻の職場に届け出をするとか、報告をするとかも不要です。
夫がやるべき具体的な手続きは、以下のとおり。
年末調整の扶養控除等申告書の配偶者の欄に、妻の情報を記入して職場に提出する
以上です。
扶養控除等申告書は、扶養している家族の有無に関わらず、誰でも毎年勤務先に出しているはずです。
A4の横長の見覚えのある紙です。
よくわからなければ、給与関係の職場担当者に聞けばすぐわかると思います。
その年のうちに配偶者の情報を書いて出せば、年末調整で配偶者控除が適用されて、税金が安くなります。
もし記入を忘れてしまうと、確定申告を自分ですることになり面倒なので、忘れずに夫が手続きをするようにしましょう!
まとめ
産休・育休中に扶養に入れるかどうかという話は、「扶養」としてひとくくりに語られることが多いです。
しかし、実際は扶養には様々な種類があり、それぞれにルールが違います。
税法上の扶養(配偶者控除)については、申告を忘れてしまっても5年間さかのぼって申告をできるという救済措置がありますが、扶養手当の扶養については、もらい忘れたら終わりです。
1ヶ月でも過ぎてしまえば、前の月の扶養手当をもらうことさえできません。
そのため、該当する場合はすぐに手続きをする必要があります。
詳しくは以下の記事で解説していますので、確認してみてください!
それでは、今回も貴重なお時間のなか『現役公務員ママの本音とリアル』をご覧いただきまして、ありがとうございました!