こんにちは、現役公務員のミドニーです!
いつもご覧いただき、ありがとうございます。
今回のテーマは、現役公務員が通勤手当の距離や上限、計算方法を解説!上乗せ額の実態も!です。
公務員の通勤手当はいくらぐらい支給されるのか?
通勤方法により手当額にどのくらい差があるのか?
現役公務員が公務員の通勤手当について、詳しく解説します!
公務員の通勤手当支給額はいくら?
公務員の通勤手当支給額は、通勤方法や通勤距離、実際に通勤にかかった運賃などにより異なります。
具体的な通勤手段によって、条例などで明確に定められていますので、通勤手段別に詳しくお伝えしていきます。
通勤手当がもらえない公務員
そもそも通勤距離が片道2km未満の公務員には、通勤手当は支給されません。
車でも電車でもバスでもバイクでも…通勤手段を問わず2km未満は支給なしです。
また、片道2キロ以上の通勤であっても、徒歩による通勤は通勤手当の対象外となります。
通勤手当というのは通勤にかかった費用を雇用主が負担してくれるというもの。
通勤に一切お金がかからない場合、通勤手当は支給されません。
当然といえば当然ですね。
ちなみに、一見するとお金のかからない通勤方法である自転車通勤には、なぜか通勤手当が支給されるという話は、この記事の後半で触れています。
通勤手当がもらえる公務員
通勤手当は、電車、バス、自動車、バイク、自転車等を利用して通勤した場合に支給されます。
もちろん、自転車で駅まで行き、そこから電車に乗り換える、などのように、2種類以上の通勤手段を用いて通勤した場合も、それぞれの通勤方法ごとに手当額が計算され、基本的にその合計額が支給されます。
電車通勤の公務員の通勤手当
電車通勤の公務員には、原則として6ヶ月定期券の全額が支給されます。
支給方法は6ヶ月ごとの一括支給です。
4月と10月に年2回、給料と併せて支給されるパターンが多いですが、年の途中で通勤方法を変更した場合などは、それ以外の時期に支給されることもあります。
電車による通勤の場合、6ヶ月定期券を利用するのが最も運賃が安く済むため、定期券代を基準に手当額が計算されています。
そのため、職場からの通勤手当は正規運賃の額でもらい、定期券代との差額で儲ける、などというズルはできないようになっています。
参考: 公務員の通勤手当不正受給はなぜ多い?グレーゾーンは処分されない?
バス通勤の公務員の通勤手当
バスによる通勤の場合も、電車同様、最も安い運賃の計算方法で通勤手当が支給されることになります。
考えられる計算基準は定期券、回数券、バスカードです。
バスカードを導入しているバス会社の場合、通勤で平日に1日2回乗車すると考えると、1ヶ月あたりのバス代は、バスカードが最も安く済むケースが多いようです。
そのため、バスによる通勤手当は、バスカード代金を基準に計算をされることが多くなっています。
ちなみにバスカードの場合、通勤手当の支給は1ヶ月単位(毎月支給)となります。
〇 バスカードによる通勤手当の計算方法(一般的な例)
【 例】
たとえば以下の条件で手当を計算してみます。
・運賃230円
・1ヶ月の通勤日数21日(毎月21日で固定です)
・バスカード販売額5,000円
・バスカード利用可能額5,850円(850円分お得)
【計算式 】
230円×21日×2(往復)×5,000円÷5,850円=8,256円
上記の条件の場合、1ヶ月あたりの通勤手当支給額は8,256円となります。
自動車通勤の公務員の通勤手当
自動車通勤をしている公務員にも、ガソリン代相当ということで、通勤手当が支給されます。
自動車の通勤手当額については、国家公務員や自治体などによってかなり差があります。
イメージとしては、国家公務員の支給金額に自治体ごとの上乗せ金額が支給されるというイメージです。
なお、上乗せ金額は自治体によって異なります。
自治体よっては、上乗せではなく減額になっているところもあります。
まずは基準となる国家公務員の自動車通勤手当について見ていきましょう。
国家公務員の自動車通勤手当
国家公務員の自動車通勤の支給金額は、通勤距離に応じて2000円から31600円となっています。(2019年現在)
片道5km未満 | 2,000円 |
片道5km以上10km未満 | 4,200円 |
片道10km以上15km未満 | 7,100円 |
片道15km以上20km未満 | 10,000円 |
片道20km以上25km未満 | 12,900円 |
片道25km以上30km未満 | 15,800円 |
片道30km以上35km未満 | 18,700円 |
片道35km以上40km未満 | 21,600円 |
片道40km以上45km未満 | 24,400円 |
片道45km以上50km未満 | 26,200円 |
片道50km以上55km未満 | 28,000円 |
片道55km以上60km未満 | 29,800円 |
片道60km以上 | 31,600円 |
この支給額は、税法上の通勤非課税額と一致します。
ちなみに60km以上の通勤距離の場合、上限額の31600円で頭打ちとなるため、例え100キロ越えの長距離通勤であっても通勤非課税額は31600円です。
なお、上の表の片道通勤距離とは、「一般的に使用可能な最短ルート」での計算となります。
一般的に使用可能な最短ルートとは、それなりに大きな道を通って通勤した場合で、最も距離が短くなるルートのことです。
最短距離だけで考えると、極端に細い道やあぜ道、秘密の抜け道など、探せばいくらでもあるかもしれませんが、通勤ルートを考えるうえでは、さすがにそのような特殊道路・ルートは除外して計算しましょう、ということです。
地方公務員の自動車通勤手当の上乗せ額
自動車通勤の上乗せ金額は、自治体により様々ですが、上乗せ後の金額は、通勤費課税額の1.5倍以内くらいとなる自治体が多いようです。
つまり、通勤手当の総額は国家公務員のの通勤手当額一覧(上に掲載しています)の1.5倍以内くらいとなるようなイメージです。
なお、上乗せの額については、ガソリン価格の変動により毎年のように金額が変更がされています。
一方で東京都のように、国家公務員の通勤手当より少ない通勤手当額しか支給されない自治体もあります。
東京都庁職員で自動車通勤を選択する人は少ないでしょうし、道路の混雑緩和の意味でも、地方役場以上に自動車以外での通勤を奨励していることの現れかもしれませんね。
バイク通勤の公務員の通勤手当
バイク通勤の通勤手当額も、自動車の通勤手当と同様に距離に応じて金額が決まっています。
国家公務員の自動車通勤手当のところに掲載した「距離ごとの通勤手当額一覧」の金額を基本として支給されますが、バイクに関しては自動車のような上乗せ金額がないケースも多いです。
つまり、自動車通勤に手当上乗せ額がある自治体に関しては、バイクの通勤手当の方が、四輪自動車よりは少ないということです。
自転車通勤の公務員の通勤手当
自転車通勤にも通勤手当は支給されます。
金額はバイクの通勤手当と同じです。
一般的には、国家公務員の自動車通勤手当額(通勤費課税額相当)と同額程度を受け取れることが多いです。
ここで引っかかるのは、ガソリンが必要なバイクと不用な自転車で同じ通勤手当額なのはなぜ?ということ。
謎が多い自転車通勤手当の支給については、以下の記事で詳しく解説していますので、是非お読みください!
まとめ
通勤手当は実際にかかった費用に対して支給されるものになりますので、遠いところから通勤している人は、その分多くの金額がもらえることになります。
ただ極端に遠いところからの通勤や、高速道路や新幹線を使った通勤には、満額が支給されないケースも多いため、確認が必要です。
通勤手当が多くもらえると、給与振込額が増えるため、なんだか嬉しい気持ちになりますが、実際にかかった費用以上の手当をもらえるわけではないため、通勤手当で儲けるということは原則不可能です。
通勤時間というのは無駄な時間にもなりがちですので、どうせなら職場の近くに住んで、通勤時間の削減をしたいものですよね。
勤務先が役所の本庁の場合、職場の近く=市町の中心部=住居費が高いとなってしまうのがネックですが(笑)
参考:公務員が借りる住宅ローンはいくら?4000万〜5000万円は余裕!?
それでは、今回も貴重なお時間のなか『現役公務員ママの本音とリアル』をご覧いただきまして、ありがとうございました!