公務員ボーナスは廃止すべき?評価とボーナスの関係は?

こんにちは、現役公務員のミドニーです!

いつもご覧いただき、ありがとうございます。

今回のテーマは、公務員ボーナスは廃止すべき?評価とボーナスの関係は?です。

公務員のボーナスってあきらかに高すぎでしょ?

ボーナスゼロにした方が、税金も削減できていいんじゃない?

こういった世間の声について、現役公務員が公務員のボーナス事情を語ります!

公務員のボーナスは高すぎ?

公務員のボーナスが高すぎる!廃止すべき!といった声をよく耳にします。

実際、公務員のボーナスが高すぎるというのは事実なのでしょうか?

公務員のボーナスの金額がどのように決められているのか、まずは見ていきましょう!

公務員のボーナス金額の決め方

公務員のボーナスは、国の人事院勧告に基づいて決められています。

人事院勧告というのは、ざっくり言うと「民間企業の給料と公務員の給料に差がでないようにするために、今年は公務員の給料を〇〇円にしましょう」といった毎年出る勧告のこと。

人事院勧告では、公務員のボーナスについて、「従業員50人以上の民間企業のボーナスと同じくらいの水準になるように支給する」という前提で計算をしています。(勧告よりも少ない額を支給している公務員組織も一部あります)

そのため、公務員のボーナスは社員50人以上の企業の平均と比較すると、高いことも低いこともない、ということになります。

MEMO
地方においては、社員数が少ない中小企業が大多数を占めるため、多くの民間企業勤務者から見ると「公務員のボーナスは自分の会社よりも高い」ということになります。
しかし日本全体から見ると、公務員のボーナスは必ずしも高いとは言えません。

また、比較対象が従業員数50人以上の企業のボーナスとなっていますが、公務員の組織というのは都道府県庁の場合、数千人規模になります。

そのため、「なぜ数千人規模の公務員組織のボーナスが50人以上の企業との比較で決まるのか」という疑問を持つ現役公務員もいます。

過去には、50人ではなく100人以上の会社と比較していた時代もあったため、昔より公務員のボーナスは厳しくなっているという背景もあります。

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ミドニー

民間企業勤務の同学歴の友人と比較しても、公務員の自分はボーナス・給料が少ないです(泣)

ちなみに、従業員50人以上というのは、50人の企業ではないため、ボーナス平均の算出対象の中には、従業員数万人の企業も含まれています。

しかし、日本の企業はほとんどが中小企業ですし、50人以上の企業の従業員数を平均しても数千人にはさすがにならないでしょう。

そのため、本来であれば、同じ従業員規模の企業との比較でボーナスが決められる方が平等なのではないかという意見も一理あるところです。

公務員のボーナスにも評価は関係する

実は、公務員のボーナスにも勤務評価は関係しています。

特に近年は、公務員の勤務にも評価制度を導入する組織が非常に多くなってきました。

全ての自治体・組織ではありませんが、勤務評価はボーナスの金額にも反映されています。

ただ、その反映金額は数万円(ボーナス全体の数%程度)ということも多く、全体からすると微々たる額。

もちろん、上乗せ金額がもらえることは嬉しいですが、「ボーナス金額を増やすために頑張る!」という積極的な動機になるほどの金額ではありません。

しかし、何事も確実に小さなところから始めていかないと、大きな変化というのは実現しにくいもの。

将来的には、公務員も評価重視となり、ボーナス金額の増減幅も大きくなっていくのではないかと思います。

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ミドニー

昔より色々な面で、公務員組織は民間企業に近くなってきていると実感!

個人的な考えとしては、プラスの評価がもらえる人が増えたということよりも、マイナス評価が導入されたことに意味があるのではないかと思います。

公務員に限らず、大きな組織には「仕事への姿勢が圧倒的によろしくない」と感じるような職員がいるものです。

そのような人に対して、マイナス評価でボーナスが減額できるようになったというのは大きいです。

現役公務員の考えとしては、明らかに自分より仕事をしていない人が自分と同じボーナスをもらうというのは納得がいきませんし、仕事へのモチベーションも下がります。

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ミドニー

さぼってて同じボーナスがもらえるなら、みんなラクしたくなっちゃうじゃない! (怒)

ちなみに、公務員の勤務評価は相対評価です。

MEMO

相対評価とは、ある集団内においてその人がどの位置にいるのかによって個々の能力や成績を評価するということ。
公務員のボーナスは、予算で決まっているボーナス総額を、評価がプラスの人とマイナスの人とで分け合うとようなイメージになります。

公務員ボーナスが廃止されたらどうなる?

公務員ボーナス廃止論について、現役公務員として別の視点で考えてみました。

公務員のボーナスがゼロになったら、公務員になりたがる人はいるのか?

おそらく圧倒的に公務員志望者は減りますし、採用した公務員の能力値もあきらかに下がると思います。

要するに、有能な人材が公務員に集まらなくなるということです。(今も有能じゃないと批判されそうですが、有能で意欲のある公務員も実際沢山います)

公務員ボーナスが廃止・減額されれば、支給すべきお金は少なくすみます。

しかし、それ以上に公務員の能力が下がってしまっては、今まで100人の公務員でやっていた仕事に200人が必要になり、結果として必要なお金は変わらないとも言えます。

もしくは、今まで当たり前だったクオリティの仕事がこなせずに、住民サービスに悪い影響が及ぶかもしれません。

公務員であっても民間の会社員であっても、お金というのは人が働くための重要な動機です。

最低限、必要だと思う給料がもらえない仕事には、人は集まりません。

今の公務員のボーナスが妥当かどうかについては議論の余地がありますが、公務員のボーナスが廃止されるということは、大きなリスクがあるということも考えるべきだと思います。

結果として、税金が安くなるどころか、余計なお金がかかってしまい、今と税金は変わらないなんてことも想定されます。

いくらのボーナス額に設定するのが、最もコストパフォーマンスが良いのか、については、難しいところですけどね。

まとめ

公務員ボーナスの廃止論はこの先も無くならないとは思いますが、デメリットもあることを知っていただきたく、記事にしてみました。

公務員批判の具体的内容や、公務員がそもそもボーナスをもらえる理由については、以下の記事を参考にどうぞ!

公務員ボーナスはおかしい!なぜ支給される?批判の嵐にズバリ回答!

それでは、今回も貴重なお時間のなか『現役公務員ママの本音とリアル』をご覧いただきまして、ありがとうございました!